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小沢調査会の成果―
このような答申を当時の宮澤総理に提出した。宮澤氏は「大変興味深い」と関心を示したものの、「今後の研究材料」としてお蔵入りになってしまった。
私は調査会における議論と答申によって、次のような成果があったと思う。
安全保障や軍事について考えることが、東西冷戦時代にはタブーであったが、冷戦後の日本においてはじめて冷静に議論できたこと。
「個別的自衛権」「集団的自衛権」「集団的安全保障」という概念が、きちんと整理されたこと。
集団的安全保障の考え方が日本の政治の中ではじめて認知されたこと。
PKO活動の実施を強力に後押しできたこと。
答申の限界―
一方、この答申には課題も抱えている。東西冷戦終結直後は国連軍結成の可能性が大きいのではないかとの観測もあったが、国連を囲む現実はそう簡単ではなく、国連軍の結成はきわめて難しいこと。またそもそも国連の存在が100%信頼できるものかとの議論もあり、答申は国連に頼りすぎているのではないかということなどである。
4. 利益集団と政治の関わりについて
(1)政官業のトライアングル構造について
我が国の政治と行政、業界の間には、従来から極めて緊密なトライアングルの関係で結ばれており、様々な弊害を起こしているが、まずトライアングルの実例を2つ示したい。
郵政事業分野でのトライアングル構造―
政治家:郵政族といわれ、多くは自民党通信部会(現在は総務部会)、国会の逓信委員会(現在は総務委員会)に所属している。
官僚:総務省郵政事業庁の役人
業界:特定郵便局長会のメンバーで、半官半民の特殊な存在。
政⇔官の関係…官は政に法案審査の円滑化と関連予算獲得を要請。官は政に郵政OBを連続して参議院議員(比例代表)として送りこむ。政は官に郵便事業の業務拡大や、郵政民営化反対の圧力をかける。
官⇔業の関係…官が業を監督する。官は業に郵便局舎立替などの支援を行なう。業は官に郵政民営化反対を陳情する。
政⇔業の関係…業は政に郵政民営化反対の陳情を行なう。業は政に選挙の協力や党費納入を行なう。
このようなトライアングルのなかで、郵政族議員が誕生する。その実例を経歴で示すと次のようになる。
A氏(四国の衆議院議員)50才、当選4回
県会議員→自民党通信部会副部会長→郵政政務次官→衆院逓信委員会理事→自民党通信部会長→?
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