ハッピーマンデー制度はやめるべき?
 

[2008.7.21]
 7月21日は「海の日」で国民の祝日です。例年ですと梅雨も明けて夏休みに突入するころで、海の恵みに感謝するとともに、本格的な海水浴シーズンのはじまりにもあたるため、海の安全を祈願する日でもあります。ところがこの祝日はあらかじめ日にちが決まっておらず、20日前後の月曜日に設定して、2連休や3連休を作ろうとしています。いわゆる「ハッピーマンデー」制度です。
 この制度が適用される祝日は、成人の日、敬老の日、体育の日、そしてきょうの海の日です。こま切れで休むよりも、土曜や日曜とくっつけて3連休にすれば、旅行にも出やすくなり、内需拡大にもつながるというような発想からはじまったと記憶しています。実際にそのような効果も上がっているのだと思います。
 しかし一方で、昔から成人の日は1月15日、敬老の日は9月15日と長く親しまれてきました。毎年祝日の日付が変わってしまっては、何のために休んでいるのか、分からなくなってしまいます。特に体育の日は、1964年の東京オリンピックの開会式がおこなわれた10月10日でしたから、日にちがずれるとその価値も半減してしまいます。
 またハッピーマンデーの問題点としては、ただでさえ日本人は働かなくなってきているのに、さらに拍車をかけることになってしまいます。3連休の車や列車の混雑は、土日も働いているものにとって大変苦痛になっています。この法案を通したわれわれ立法者も、もう少しあの時、あらゆる角度から分析検討すべきであったと、いまさらながら反省しています。
 この制度が導入されてから、しばらく時間も経過しました。このあたりで制度の功罪をよく検証して、思い切った見直しをする時期が来たのではないでしょうか。


ようやく落ち着いたサミットに
 

[2008.7.14]
 去る7月7日から9日にかけて、北海道洞爺湖サミットが開催されました。従来のG8主要国首脳に加えて、アフリカ諸国の代表や、中国・インドなどの新興国も交えた複雑な利害が錯綜する会議を、福田総理は議長として無事にまとめました。まずはお疲れ様とねぎらいを申し上げたいと思います。
 実は日本で開催されたサミットは、大平総理の1979年、中曽根総理の86年、宮澤総理の93年、森総理の2000年、そして今回の福田総理になりますが、宮澤総理のときは、自民党が政権を失うことになった衆議院選挙の最中でした。また森総理のときは沖縄サミットでしたが、その直前に小渕総理が他界されて、バタバタした中での開催でした。過去2回のサミットが日本国内の政局混乱の中で開催されましたので、何とか今回は落ち着いた政治環境の下でやりたいというのが、政府関係者の悲願だったようです。かろうじて国際信用をつなぎとめた洞爺湖サミットだったと、胸をなでおろしています。
 今回の最大のテーマは、やはり地球環境問題でしょう。先進国の中でもアメリカがなかなか同調しない中で、また中国やインドなどの振興国や途上国が、温暖化ガスの排出削減に賛成しない中で、ようやくG8の宣言がまとまりました。「2050年までに温室効果ガスの排出量を半減させる目標を、国連の枠組みの中で、採択されることを希望する」というものです。はっきりと言い切っていない表現には、物足りなさを感じますが、利害関係が複雑に絡んだ中で、ぎりぎりの表現を追及した努力作だと思います。昨年のハイリゲンダムサミットの「真剣に検討する」との表現よりは、明らかに前進したものと評価できます。
 ところがこの結論に対して、テレビ朝日のニュースステーション、古館キャスターは、「この宣言は偽装に近い、いやほとんど偽装といってもいい」と、切り捨てるようなコメントを述べました。わたしでもまだまだ不十分とは思いますが、各国の力関係のもとでようやく決まった結論に対して、「偽装」ということばを使って切り捨てる態度は、常軌を逸しています。ニュース番組でのコメントとしては、あまりにも非常識ではないでしょうか。猛省を促したいと思います。
 いずれにしても、長期目標の設定に消極的だったアメリカや新興国を、同じ土俵につけることができたのは、大きな成果です。今後の国連やMEMの舞台で、長期目標の採択や中期目標の設定に関する合意を得るための、きっかけがつかめたわけです。日本は今後の調整役という大きな役割を背負ったと思います。今回のサミットはゴールではなく、スタートラインと心得るべきです。


自民党税制調査会のスタート
 

[2008.7.7]
 与野党の攻防が厳しかった通常国会が終わって、すでに2週間が経とうとしています。来年度の税制を見直すための党の税制調査会は、例年は11月末か12月はじめにスタートしますが、ことしは税制関連法案が国会でもまれることを想定し、道路特定財源の一般財源化という課題も新たに解決するために、7月1日という異例の早さでスタートしました。
 第1回目は今後の「税調」の進め方や、総論の議論が中心でした。徹底的に無駄を排除した後に、消費税をどうするかで、増税派と現状維持派に分かれましたが、わたしはどちらかというと、適切に増税を図り、財政規律を守ってツケを将来に回さないという考え方に近いのです。具体的には次のように「税調」で意見発表しました。
 ――骨太の方針2006によって決められた、5年間の社会保障関係費1兆1千億円削減、年間で2200億円の削減目標は、すでに限界に来ている。今回の後期高齢者医療制度への移行も、障害者自立支援制度での受益者負担1割導入も、今後問題になるだろう療養病床群の縮減案も、もともとはこの削減目標を達成するために、やむなく導入したものである。福祉の現場では悲鳴が上がっており、抜本的見直しが必要だ。われわれはこれまでの「低福祉、低負担」から、そろそろ「中福祉、中負担」に舵を切るときがきたと思う。
特に基礎年金部分への国庫負担割合を、平成21年までに3分の1から2分の1へ引き上げることは公約しており、そのために2兆3千億円の新たな財源が必要となる。徹底的に行政の無駄を排除する努力は大切だが、それによってういた財源や、いわゆる「霞ヶ関埋蔵金」といわれる財源は、一回限りの財源であり、毎年同じ金額を出し続けることは不可能である。やはり消費税をはじめ新たな税源を確保するために、われわれは国民に理解を求めるために、厳しくとも徹底的に議論し、理解を求めていくべきである。――
原油や食糧の急騰など、国民生活は厳しい局面を迎えつつありますが、抜本的な税制改革論議を怠ることは、日本の将来にとって取り返しのつかないことになりかねません。今後とも勇気を持って議論に参加していきます。


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