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生きた政治学ノート


(5)形骸化する予算審議
修正のない予算審議―

 予算案の国会審議を通して、これまでほとんど修正は行われなかった。なぜなら予算の国会提出までに、政府と与党間の綿密で周到な調整が終了しているためであるのと、野党要求によって予算修正することは、内閣にとって大きなキズになるからである。このキズは内閣不信任決議案の可決に相当するほどのダメージである。
 また衆議院通過後、30日を過ぎると自然成立してしまうため、参議院での修正は益々困難である。参議院ではこの30日以内で、どれだけ早く審議して採決に持ち込むかに関心が高く、「消化試合」と揶揄されている。

憲法と政治の関わり
(1)憲法改正を巡る諸問題
憲法は最高法規―

 憲法第98条には「その条規(憲法)に反する法律…は、その効力を有しない。」として、憲法が国の最高法規であることを謳っている。しかし同じ条項で「条約や国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。」とも述べている。果たして我々は、両者が異なった場合は、どちらを優先すべきか、判断に迷うところである。

憲法改正と硬性憲法―
 憲法とは本来、日本社会をよりよく発展させるため、また我々国民生活の安定と向上を図るための道具や手段に過ぎない。したがって憲法は、時代の変化や要請によって変化するもの、変化すべきものであって、「不磨の大典」と位置付けて指一本触れてはならないとする考えは正しくない。
 憲法第96条には、改正手続きが書かれている。すなわち、各議院の総議員の2/3以上で発議し、国民投票で過半数を得られれば、改正される。しかしこの手続きは大変厳格であり、国会が国民に発議することは至難の技である。日本国憲法が「硬性憲法」と言われる所以である。
 *また改正手続きには、多くの不備な点がある。まず「総議員」というのは出席議員の総議員なのか、在籍する総議員なのかがはっきりしない。発議された改正項目毎に国民の審判を受けるのか、それとも一括して審判を受けるのか、はっきりしない。憲法改正の議論と同時に、改正手続きの細部を詰める必要がある。

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