はじめのマイオピニオン - my opinion -
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被選挙権年齢の引き下げについて

 先日は国会閉会となって閑散とした議員会館に、元気な高校生が大勢集まってくれた。NPO法人リビジョン主催の第4回高校生未来会議である。リビジョンは青少年に熟議の大切さを教え、自らの意見をきちんと発表できる人材の育成を目指している。私も毎回講師として出席してアドバイスを行ってきたが、もうその必要もないくらい、みな活発に議論してくれる。実に頼もしい限りだ。

 選挙権年齢の満18歳への引き下げは、11年前の憲法改正国民投票法の議論の時から検討が始まったが、正直与野党間での話し合いは低調だった。しかし彼らのような若者の活動の中から引き下げの強い要望が出され、国会もようやく重い腰を上げた経緯がある。3年前の超党派による公職選挙法改正、2年前の参議院通常選挙から「18歳」がスタートした。

 今回の被選挙権年齢引き下げにおいても、国会よりは当事者の若者の方が動きが盛んだが、前回と異なるのは引き下げが圧倒的ではなく、半分近くが慎重なことだ。賛成派は、選挙権が引き下げられたのだから被選挙権も並行して下げられるべきだとか、欧米諸国では両者とも18歳が多いなどを理由とする。

  一方の慎重論は、大学などでまだ勉学中だったり社会経験がまだ不足しており、議員としての活動をきちんとやり遂げるには、もう少し研鑽を積まなければならないと言った理由が多い。引き下げ一辺倒でなかったのは、若者が自分の頭できちんと考えている証拠であり、むしろ歓迎すべきことではないか。

 かと言って国会の側も放置しておくことは許されず、若者の意見もしっかり聞きながら、どの程度の年齢まで下げるのが適切か、選挙の種類で年齢差をどの位付けるべきか、いつから引き下げるかなど、慎重にも前向きに議論して、若者の要望にいつでも応えられるような準備を行わなければならない。

[ 2018.07.30 ]