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永年在職25年謝辞

 ただいま院議をもって、永年在職の表彰をいただきました。 誠に光栄の至りであります。 長きに亙りご指導いただきました、先輩・同僚議員の皆さま、ご支持をいただいた栃木県旧一区や、現一区の有権者・後援会の皆さま、さらには事務所スタッフや家族に対し、あらためて御礼の言葉を申し述べたいと思います。
  私は29年前、祖父・船田中の後継者として、25歳で国政に挑戦しました。 その際は、「船田はまだ被・選挙権を持っていないのではないか」とデマを流されたり、国会に出てきたら、先輩の浜幸先生から「おまえはまだ10年早いぞ」と、一喝されたりもしましたが、めげずに今日まで頑張ってきた甲斐がありました。 いま、私より当選回数の多い先輩議員は、わずか22名となりました。 時の流れを痛感しています。
  この29年間は、日本政界にとって、まさに激動の時代でした。 まずは「角福戦争」のあおりを食って、初当選からわずか半年で、まさかの解散総選挙。 我が国が国際的責任を果たす第一歩となった、PKO法審議の際は、柄にもなく強行採決の現場監督をつとめました。 政治改革の嵐にも巻き込まれ、仲間とともに一時自民党を離れ、非自民・連立政権の誕生に奔走しました。しかしそのとき私は、「政治は結果だけではなく、プロセスも大事なのだ」ということを学び、自民党に戻ってまいりました。
  教育をもう一つの生業とする私は、目の前の子どもたちをどう見るかによって、教育の手法が異なることを学びました。 生まれながら、「子どもは善だ」とする考えからは、放任主義が生まれます。逆に「だめな存在だ」という考えからは、スパルタ教育が生まれます。 そのいずれもが、うまくいった験しはありません。 時には子どもを叱り、時には子どもの後ろを歩くという、絶妙な「バランス」が大切なのです。
このバランスは「中庸」という漢語にも通じますが、政治の世界でも大切な姿勢ではないでしょうか。 極端に走らず、足して2で割る妥協でもなく、能動的に真ん中を選びつつ、必要なときには極端を選ぶことさえあります。
  「言うは易く、行うは難し」ですが、私は、物事を一方的に決め付けず、人の意見をよく聞いて、しかし、こうと決めたらとことんやり遂げようと努力しています。 これが私にとっての、「実践的リベラリズム」であります。
 また私は、憲法改正をライフワークの一つにしています。 国内外の変化に即して、憲法を変えていくのは当然ですが、国会の発議要件「三分の二」は、守るべきハードルだと考えます。 「二分の一」では、時の政権勢力によって、自由に変えられてしまいます。 「三分の二」の幅広い合意を目指すことこそ、最高法規の改正にふさわしいプロセスであり、このような姿勢はまた、動き出したばかりの、二大政党時代の議会運営にとっても、極めて重要であります。
 いま我が国は、急速に活力を失いつつあります。 これに歯止めをかけることが、同時代に生きる、政治家共通の使命であります。 そのためには、柔軟でリベラルな政治を行う一方、「国のかたち」をどうするかという、骨太の議論を真剣に闘わせることが不可欠であります。
 私の進むべき道は、未だ半ばであります。 今後とも皆様の変わらぬご指導・ご鞭撻をお願い申し上げ、私の謝辞といたします。 有難うございました。

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