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[2010.8.30] 先週のこのコーナーで、私はいまの菅政権が、急激な円高を抑え込む力量と迫力に欠けると断言しました。その後の総理や仙石官房長官や野田財務大臣の発言を聞いていると、益々その考えが正しいと確信せざるを得ません。円高は日本経済全体を破壊していく病ですから、いまの段階から明確な為替介入や、円高対策のための緊急経済対策をパッケージで国民に示すべきです。そうでなければ、菅総理が政府の目標として掲げた「国民の不幸を最小限にする」ことに反することになります。 ところがこの10日あまり、マスコミを賑わせているのは民主党代表選挙です。菅総理が采配を振った参議院選挙に大敗してから、総理としての資質が問われる状況になりました。小沢前幹事長を支持する民主党議員からは、「この難局を救えるのは小沢さんしかいない」として、同氏の出馬を強く希望しています。このままいけば民主党代表選挙はがっぷり四つの戦いになり、選挙結果によっては分裂含みとなるかもしれません。 このような政局がらみの動きは、我々野党側から見ても、国民的にも大変関心が強いのですが、実は様々な弊害も指摘されます。それはまず、国民の生活を左右する円高という大問題に対して、政府・与党内の取り組みが疎かになりがちということです。現にその影響が出始めています。さらには国民の関心が代表選挙のみに行ってしまい、政治の重要な役割についての認識が希薄になることです。しかしいずれの問題も、マスコミが冷静に報道し、代表選挙以外の重要な政治問題が存在していることを、しっかりと踏まえた報道を心がければ、相当現状は是正されるはずです。マスコミの良識に期待しなければなりません。 菅総理が総理の座を確保できるのか、小沢前幹事長が民主党の「最終兵器」として、悲願のトップの座を奪うのか、いまの段階では全く読めませんが、一方で野党第一党である自民党の陰が大変薄いことが気がかりです。かつて我々が政権を取っていたときは、総裁選挙あるいは総理大臣の交代の時には、いまの民主党と同様、いやそれ以上の騒ぎがありました。「野党の悲哀」をあらためて感じるところですが、いま我々がなすべきことは、あえて円高や景気対策など政策問題を政府にぶつけていくことしかありません。 民主党はともかく、自民党の奮起をいま何よりも望まれます。
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